家路を急ぐ人々
明日の未明に備えて、つまりはその前に仮眠を摂るべく、早めの帰宅。
電車の中は、多分同じ穴の狢で埋まっている。
てか、現時点で午後8時を廻っているからそもそも、これが日常なのかもしれない。
望外の幸運。攻めた結果としてのドロー。そして、今までにない狡猾さを身につけた上での決勝トーナメント進出。
サッカーのルールやその背景、その正当性、是非、エンターテイメントとしての責務、夢を与える側の義務、教育としての規範。
まあ、この際、ええやん。
てか、
なんせ、4年に一度。いや、8年に一度の祭典は今正に佳境。
少なくとも、母国がそのただ中にあることを今はかみしめようではないか。
就職前までワールドカップなんて日本と無縁と思ってた。
遠い異国の地で開催される、強者どもの祭典。
ようやく、その扉を叩き、今やその常連。
そして、オランダ、イタリアは出場さえ叶わなかったロシア。
ポルトガルとスペインが死闘の末何とか勝ち取った決勝トーナメント進出。
アルゼンチンが首の皮1枚でたどり着いた進出。
あの、ドイツ、ポーランドが果たせなかった進出。
アフリカ勢は姿を消し、アジア勢の唯一の生き残り。
何よりも、予選の1勝であのネイマールが男泣きした予選。
その、アルゼンチンも、スペインも既にここを去っている。
ここで、砕けるも一興。ベスト8の扉をこじ開けるも一興。
未知の領域へと繋がる少し狭い扉がその障壁には備えられている。
いざ。